建築構造について construction

ツーバイフォー工法とは

2 × 4

世界のスタンダード工法

昭和40年代ごろから日本でも導入されるようになった、ツーバイフォー工法。
基本材となる木材のサイズが2(インチ)×4(インチ)に規定されていることから、ツーバイフォー(2×4)工法と呼ばれるようになりました。
正式には「木造枠組壁工法」と言います。アメリカやカナダで多く使われているほか、最近では、オーストラリア、ニュージーランド、イギリス、韓国、中国でも採用されています。

一番の特長は、優れた強度

日本在来の木造工法が柱や梁といった軸組(線材)で支えるのに対して、木造枠組壁工法(ツーバイフォー工法)では、フレーム状に組まれた木材に構造用合板を打ち付けた壁や床(面材)で支えます。
6面が床・壁パネルで囲まれた構造となるため、家全体が強いモノコック構造(一体構造)となり抜群の強度を発揮します。
モノコック構造は航空機や新幹線、スペースシャトルなどにも採用されているほど極めて強固な構造です。面で囲まれた構造は、外力の荷重を1点に集中することなく、建物全体で分散して受け止めるため、ツーバイフォー工法で建てた家屋は、地震や台風などに強い建物となります。

細かい規格・規定による合理性と安全性

ツーバイフォー工法では、主に6種類の規格化された枠組壁工法構造用製材を使用します。
それぞれの部材は、日本農林(JAS)規格によって厳しく品質がチェックされていて、使用する箇所ごとに製材品の種別なども定められています。
国土交通大臣が認定した海外の規格材も利用でき、最近では、北米で開発された木質複合軸材料のひとつである木質I型ビームや木質断熱複合パネルなども利用されています。

また、くぎや接合金具(Cマーク金物など)も専用のものを決められた通りの用法で使います。
くぎはサイズ別にカラーリングが施されていて、使用箇所を間違えることなく、また打ち込んだ後でも確実にチェックできるような工夫がされています。
最近では、メッキ処理されたくぎも規格に加えられ、建物の耐久性向上にもつながっています。

このように、ツーバイフォー工法では、使用する構造材やくぎ・金物のサイズ、それらの 使用方法や使用箇所から施工手順まで、きめ細かく規定され、マニュアル化されているため、施工者の技量に左右されることなく、均一な品質と性能を持った住宅を建てることが可能です。

省令準耐火構造について

Refractory

省令準耐火構造の住宅とは、建築基準法に定める準耐火構造に準ずる性能を有し、
住宅金融支援機構の定める仕様に合致する建物をさします。

具体的には、次のような条件を満たす建物になります。

  • 外壁及び軒裏:防火構造であること。
  • 屋根:不燃材料で造り、または葺いてあること。あるいは準耐火構造であること。
  • 室内に面する天井及び壁:通常の火災の加熱に15分以上耐える性能を有すること。
  • 上記以外の部分は、防火上支障のない構造であること。

隣家などから火をもらわない

防火性の高い構造の屋根や外壁、軒裏により、隣家からのもらい火を防ぎます。
また、市街地での火災を想定して、火の粉による建築物の火災を防止できるよう、屋根は不燃材で葺くこと等としています。
外壁及び軒裏は、建築基準法の防火構造(例:外壁に防火サイディング壁・鉄鋼モルタル塗りを使用するなど)としています。

各火災が発生しても一定時間、他室に燃え広がらない

火災の発生源をほかの部分と完全に区切り、火が燃え広がるのを防ぐため、各室が区画化された構造となっています。
また、室内の内側(壁・天井)には火に強い石こうボードを使用します。
火が柱などの構造材に燃え移るまでに時間がかかるので、避難や初期消火が可能となります。

部屋から火が出ても延焼が遅い

建物の内部で火災が起こると、壁の内側や天井裏を伝わって火が燃え広がってしまいます。
そこで、火が住宅全体に広がりにくくするため、火災の通り道となる壁や天井内部の要所要所(壁内部の取合部等)に木材や断熱材のファイヤーストップ材を設置します。

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